MTG自体が初めての方は、先に MTG初心者ガイド で基本ルールとカードの見方を押さえておくと、このページがぐっと読みやすくなります。

統率者戦(EDH)とは?

統率者戦(Commander、通称 EDH)は、いま紙のMTGで世界的にもっとも遊ばれている多人数戦フォーマットです。もともとはファンが作った遊び方(Elder Dragon Highlander)が公式フォーマットに採用されたもので、「勝ち負けよりも卓のみんなで楽しむ」文化が根付いています。

通常の構築戦との違いはこのあたりです。

同じカードが1枚ずつしか入らないので、毎回違う展開になります。100枚の中から「自分だけの1枚」を発掘する楽しみこそ、EDHの醍醐味です。

統率者の選び方と固有色

統率者に選べるのは、原則として伝説のクリーチャーです(一部、「このカードは統率者として使用できる」と書かれたプレインズウォーカーなどもいます)。

そして統率者を決めると、デッキに入れられる色が決まります。これが固有色のルールです。

固有色の例。青赤の統率者のデッキには青、赤、青赤、無色のカードは入れられるが、白、黒、緑のカードは入れられない 統率者の固有色: ○ 入れられる 青赤 無色 統率者の色の範囲内ならOK × 入れられない テキストに緑マナがあるカードも×
例: 固有色が青赤の統率者の場合、デッキに入れられる色はこうなる

最初の統率者は、スペックよりも「このカードで遊びたい」と思えるかどうかで選ぶのがおすすめです。好きなイラスト、好きな部族(ドラゴンやゾンビなど)、好きな戦い方——入口はなんでも構いません。市販の構築済み統率者デッキから入って、少しずつ自分好みに入れ替えていくのが定番の始め方です。

統率領域・統率者税・統率者ダメージ

統率者は普通のカードと違う特別ルールで動きます。ここがEDHのいちばんの特徴です。

統率領域と戦場のサイクル。統率領域から唱えて戦場へ、倒されたら統率領域に戻せる。唱え直すたびにコストが2マナずつ増える 統率領域 統率者 戦場 統率者 唱える 1回目: 3マナ 2回目: 5マナ(+2) 3回目: 7マナ(+2) 倒されたら、墓地の代わりに統率領域へ戻せる
統率領域と戦場のサイクル(3マナの統率者の例)。唱え直すたびに統率者税で2マナずつ重くなる

デッキ構築の目安

100枚(統率者を除くと99枚)は多く見えますが、役割ごとに枠を確保していくと自然に埋まります。あくまで出発点の目安として、よく使われる配分を挙げておきます。

デッキ99枚の内訳の一例。土地37枚、ランプ10枚、ドロー10枚、単体除去8枚、全体除去3枚、勝ち筋とシナジー31枚 合計 99枚(統率者を除く)の内訳の一例 土地: 37枚 マナ加速(ランプ): 10枚 ドローソース: 10枚 単体除去: 8枚 全体除去: 3枚 勝ち筋・シナジー: 31枚 土地 37 勝ち筋・シナジー 31 ランプ 10 単体除去 8 ドロー 10 全体除去 3
99枚の役割別内訳の一例(あくまで目安。統率者や戦略で増減する)

この「統率者と噛み合うカード探し」を日本語でお手伝いするのが ManaScope です。統率者から探すに統率者名を入れると、定番カードに埋もれがちな相性の良いカードを発掘できます。

ブラケットとゲームチェンジャー

EDHのデッキは、ゆるい構築済みデッキから勝利に特化したガチ構築まで強さの幅がとても広いゲームです。強さの噛み合わない卓では全員が楽しめないため、2025年に公式がブラケットという「デッキの強さの目安」を導入しました。

あわせて、ゲームに特に大きな影響を与えるカードがゲームチェンジャー(GC)としてリスト指定されています。目安として、ブラケット2まではGCなし、ブラケット3はGC3枚まで、とされています(運用は更新されることがあるので、正確な内容は公式サイトの最新情報を確認してください)。

ManaScope はブラケット2〜3のカジュアル帯を主な対象にしたサービスです。検索結果でGC指定カードには黄色い「GC」バッジが付くので、卓の強さに合わせた取捨選択の参考にどうぞ。

卓のすり合わせとマナー

EDHは対戦相手と「対決する」というより、4人で1つのゲームを「一緒に作る」遊びです。ゲームを気持ちよく始めるための習慣が根付いています。

EDH用語集

統率者戦のコミュニティでよく飛び交う言葉をまとめました。MTG全般の基本用語は MTG初心者ガイドの基本用語集 をどうぞ。ここにある用語の多くは、ManaScope の検索でもそのまま使えます。

ルール・フォーマット関連

EDH
統率者戦の通称。公式フォーマット化される前の名前「Elder Dragon Highlander(エルダー・ドラゴン・ハイランダー)」の略です。今でも「EDH」と呼ぶプレイヤーが多数派です。
シングルトンsingleton
同じ名前のカードをデッキに1枚しか入れられないルール。基本土地だけは例外で何枚でも入れられます。
固有色color identity
統率者のマナ・コストとルールテキストに含まれるマナ・シンボルから決まる色の組み合わせ。デッキ全体がこの色の範囲に縛られます。
統率領域command zone
統率者専用の待機場所。ゲーム開始時からここに置かれ、いつでも唱えられます。
統率者税commander tax
統率領域から統率者を唱え直すたびに {2} ずつ増えていく追加コスト。
統率者ダメージcommander damage
同一の統率者1体から受けた戦闘ダメージの累計。21点に達したプレイヤーは、ライフが残っていても敗北します。
構築済み/プレコンprecon
公式販売されている構築済み統率者デッキ。preconstructed の略。買ってすぐ遊べて、改造のベースにも最適です。
cEDH
competitive EDH(競技的統率者戦)。最速・最効率で勝利を目指す遊び方で、ブラケット5に相当します。カジュアル卓とは目指すものが異なるため、事前のすり合わせ(Rule 0)が特に有効です。
ゲームチェンジャーGame Changer
ゲームに特に大きな影響を与えるカードとして公式にリスト指定されたカード群。禁止ではありませんが、ブラケットの目安に使われます。ManaScope では黄色い「GC」バッジで表示されます。
Rule 0(ルール・ゼロ)
ゲーム開始前に卓のメンバーでデッキの強さや持ち込みカードをすり合わせる習慣。「ルールブックの前にまず相談」という考え方です。

デッキの役割・戦術

ランプ/マナ加速ramp
土地を追加で置いたり、マナ・アーティファクトを設置したりしてマナを伸ばすこと。序盤のランプはEDHの基本動作です。
マナファクトmana rock
マナを生み出すアーティファクトの俗称。どんな色のデッキにも入るマナ加速の定番枠です。
ドローソースdraw source
カードを引く手段の総称。単発の大量ドローと、毎ターンじわじわ引ける継続ドローがあります。
ボードワイプboard wipe
戦場のクリーチャーなどをまとめて除去する全体除去のこと。「ラスゴ」(そのはしりのカード《神の怒り/Wrath of God》から)とも呼ばれます。
チューター/教示者tutor
ライブラリーから好きなカードを探してくる呪文や能力。シングルトンのEDHでは「1枚しか入らないあのカード」に触れる貴重な手段です。
リアニメイトreanimate
墓地のクリーチャーを戦場に釣り上げる戦術。重いクリーチャーを正規コストを踏み倒して出せます。
ETB
クリーチャーなどが「戦場に出たとき」に誘発する能力のこと(enters the battlefield の略)。
自分のクリーチャーを一瞬追放してすぐ戦場に戻すこと。ETB能力をもう一度使えるので、ETBと組み合わせる定番戦術です。
ピッチスペルpitch spell
マナの代わりに手札のカードやライフなどを支払って、マナを払わずに唱えられる呪文。マナを使い切ったあとでも構えられます。
ホイールwheel
全員が手札を捨てて7枚引き直す系の呪文。元祖《Wheel of Fortune》にちなんだ呼び名です。
スタックスstax
相手の行動を縛って動きにくくする戦術・カード群。強力ですが、卓の楽しさとの兼ね合いが議論されやすいジャンルでもあります。
サクり台sacrifice outlet
自分のクリーチャーなどを好きなタイミングで生け贄に捧げられるカードの俗称。生け贄シナジーのデッキの心臓部です。
無限コンボinfinite combo
特定のカードの組み合わせで、無限のマナやダメージなどを生み出して勝負を決めるギミック。卓によって歓迎度が大きく違うので、Rule 0 で共有しておくのが無難です。
ポリティクスpolitics
多人数戦ならではの交渉・駆け引き。「攻撃しない代わりに見逃して」といった口約束もゲームの一部です。
アドバンテージadvantage
手札の枚数や盤面の数などの「得」の総称。1枚のカードで2枚分以上働けば「アドが取れた」と言います。

ManaScope でカードを探す

ルールがわかったら、あとはデッキに入れる100枚探しです。ManaScope は日本語のままカードを探せるので、英語のカード名を知らなくても大丈夫です。

統率者が決まっている人は

統率者から探す — 統率者名(日本語OK)を入れると、その統率者と噛み合うシナジーカードを提案します。定番カードだけでは物足りない人向けの「発見」重視です。

統率者をこれから選ぶ人は

統率者ガイド — 人気の統率者を固有色別に一覧できます。気になった統率者のページで、おすすめカードもそのまま確認できます。

役割の枠を埋めたい人は

条件で探す — 「緑のマナ加速」「3マナ以下の全体除去」「イゼットで使えるドローソース」のように、この用語集の言葉をそのまま入力して検索できます。