MTGとはどんなゲーム?
マジック:ザ・ギャザリング(Magic: The Gathering、略して MTG や「マジック」)は、1993年に生まれた世界初のトレーディングカードゲームです。プレイヤーは強大な魔法使い「プレインズウォーカー」となり、呪文を唱え、クリーチャーを召喚して対戦相手と戦います。
基本の対戦(通常の構築戦)はこんなゲームです。
- 2人で対戦し、お互いライフ20点からスタート
- 相手のライフを0にしたら勝ち(他にも「相手が山札を引けなくなる」などの勝ち方があります)
- 60枚以上のデッキを自分で組んで持ち寄る
- 「土地」カードからマナ(魔力)を生み出し、そのマナを支払って呪文を唱える
最初に覚えることはこれだけで十分です。細かいルールはたくさんありますが、遊びながら少しずつ覚えていくのがMTGの楽しみ方。30年以上遊ばれ続けているだけあって、奥は深いですが入口は意外とシンプルです。
カードの見方
MTGのカードには情報が詰まっていますが、見るべき場所は決まっています。
MTGカードの基本レイアウト(例: 灰色熊。1と緑マナ、合計2マナの熊クリーチャー)
- マナ・コスト(右上)— このカードを使うために支払うマナ。
{2}{G} なら「好きな色のマナ2点+緑マナ1点」の合計3マナ。数字部分はどの色のマナで払ってもOKです
- カード名(左上)— カードの名前。日本語版なら日本語で書かれています
- タイプ行(中央)— 「クリーチャー — エルフ・ドルイド」のように、カードの種類と部族が書かれています
- テキスト欄(下半分)— カードの能力。ここがカードの個性です。斜体の文章(フレイバーテキスト)は世界観の演出で、ゲームには影響しません
- パワー/タフネス(右下)— クリーチャーだけにある「3/2」のような数字。左が攻撃力(パワー)、右が体力(タフネス)。タフネス以上のダメージを受けると破壊されます
マナの表記
{W} 白 / {U} 青 / {B} 黒 / {R} 赤 / {G} 緑
{1} / {2} / {3}… — どの色でも払える「不特定マナ」。数字がそのまま必要なマナの点数です
- 青が {U} なのは、黒(Black)と区別するため Blue の2文字目を取ったからです
5色の個性
MTGのカードは5つの色に分かれていて、色ごとに得意なこと・苦手なことがはっきりしています。自分の好きな色を見つけるのが、デッキ作りの第一歩です。
5色それぞれの得意分野。カッコ内はマナ・シンボルの表記
- 白 — 秩序と守りの色。小さなクリーチャーの群れ、ライフ回復、全体除去が得意
- 青 — 知識と策略の色。カードを引く、相手の呪文を打ち消す、クリーチャーを盗むなど、搦め手が得意
- 黒 — 野心と代償の色。ライフや手札を代償に強力な効果を得る、クリーチャー破壊や墓地からの蘇生が得意
- 赤 — 情熱と衝動の色。火力呪文で直接ダメージ、速攻クリーチャーでの速い攻めが得意
- 緑 — 自然と成長の色。マナを伸ばして大型クリーチャーを叩きつけるのが得意
2色以上を組み合わせたカードやデッキもあります。たとえば青赤の組み合わせは「イゼット」のように、世界観に登場する組織の名前で呼ばれることが多いです。また、どの色にも属さない無色のカード(アーティファクトなど)もあります。
カードタイプ入門
- 土地 — マナを生み出す基盤。1ターンに1枚だけ出せます。マナ・コストはありません
- クリーチャー — 戦場で戦う生物。攻撃やブロックができます
- インスタント — 相手のターンでも使える呪文。使ったら墓地へ
- ソーサリー — 自分のターンにしか使えない呪文。使ったら墓地へ
- エンチャント — 戦場に残り続け、継続的な効果を発揮する魔法
- アーティファクト — 魔法の道具。多くは無色で、どんな色のデッキにも入れられます
- プレインズウォーカー — 味方として戦ってくれる強力な人物。忠誠度カウンターを増減して能力を使います(プレイヤー自身もプレインズウォーカーという設定ですが、カードとしては「助っ人」の意味で使われます)
- バトル — 2023年に登場した比較的新しいタイプ。攻撃して「守備値」を削り切ると裏面の強力なカードに変身します
ターンの流れ
自分のターンは次の順番で進みます。
1ターンの流れ。終わったら次のプレイヤーのターンへ
- 開始フェイズ — タップ状態(横向き)のカードをすべて起こし(アンタップ)、カードを1枚引く(2人戦では先手の最初のターンだけは引きません)
- 戦闘前メイン・フェイズ — 土地を置いたり、呪文を唱えたりする
- 戦闘フェイズ — クリーチャーで攻撃。相手はクリーチャーでブロックできる。ブロックされなかった攻撃はプレイヤーのライフを削る
- 戦闘後メイン・フェイズ — 戦闘のあとにもう一度、呪文を唱えるチャンス
- 終了フェイズ — ターンを相手に渡す。手札が8枚以上なら7枚になるまで捨てる
注意点をひとつだけ。クリーチャーは戦場に出たばかりのターンは攻撃できません(召喚酔い)。次の自分のターンから攻撃に参加できます。
MTGの始め方
今からMTGを始めるなら、主に4つの入口があります。
- MTGアリーナ — PC・スマホで遊べる公式デジタル版。基本無料で、ルール処理は全部自動。まずルールを体で覚えたい人に一番おすすめです
- スターターキット — 2人分の構築済みデッキが入った紙のセット。友達と2人で始めるならこれ
- ジャンプスタート — 20枚の小パックを2つ混ぜるだけでデッキが完成する商品。デッキ構築の知識ゼロで遊べます
- 統率者デッキ(Commander デッキ) — 多人数戦「統率者戦」用の構築済み100枚デッキ。友人グループが統率者戦(通称 EDH)で遊んでいるなら、最初からここに飛び込むのもありです
紙のカードで遊ぶ場所は、カードショップの遊び場(プレイスペース)や公式イベント「フライデー・ナイト・マジック(FNM)」が定番です。初心者歓迎の店舗も多いので、近くのショップを覗いてみてください。
基本用語集
ルールブックや対戦中によく出てくる言葉をまとめました。ここにない言葉は、統率者戦でよく使う用語を集めたEDH用語集もあわせてどうぞ。
ゲームの基本動作
- タップ/アンタップtap / untap
- カードを横向きにするのがタップ、縦に戻すのがアンタップ。土地はタップしてマナを出し、クリーチャーはタップして攻撃します。タップ状態のカードは「使用済み」の状態で、自分のターンの最初にまとめてアンタップされます。
- 唱えるcast
- マナ・コストを支払って呪文を使うこと。「プレイする」と言うこともあります。
- スタックstack
- 唱えた呪文がすぐに効果を発揮する前に一度置かれる待機場所。相手はここに「対応して」インスタントなどを唱えられます。あとから乗せた呪文から先に解決されるのがポイントです。
- 対応してin response
- 相手の呪文や能力が解決される前に、こちらの呪文を割り込ませること。「その呪文に対応して、打ち消します」のように使います。
- 打ち消すcounter
- スタック上の呪文を無効にすること。打ち消された呪文は効果を発揮せず墓地へ置かれます。青の得意技です。
- 召喚酔いsummoning sickness
- クリーチャーが戦場に出たターンは攻撃もタップ能力の起動もできないルール。「速攻」を持つクリーチャーは召喚酔いの影響を受けません。
- マリガンmulligan
- 最初の手札7枚が気に入らないとき、7枚を引き直せるルール。何回でもできますが、手札をキープすると決めたとき、マリガンした回数と同じ枚数のカードを選んで山札の下に戻します(1回なら1枚、2回なら2枚)。土地が0枚や6枚の手札はマリガンの検討どころです。
場所(領域)の名前
- ライブラリーlibrary
- 山札のこと。カードを引くときはここから引きます。ライブラリーが尽きた状態でカードを引こうとすると敗北します。
- 戦場battlefield
- 土地・クリーチャー・エンチャントなどが出ている場所。「場に出す」の「場」はここです。
- 墓地graveyard
- 使い終わった呪文や破壊されたクリーチャーが置かれる場所。黒や緑には墓地からカードを回収する手段が豊富にあります。
- 追放exile
- 墓地よりもさらに遠い「ゲームの外」に近い領域。追放されたカードは基本的に戻ってきません。墓地対策や確実な除去として使われます。
よく見るキーワード能力
- 飛行flying
- 飛行か到達を持つクリーチャーにしかブロックされない能力。空からの攻撃は通りやすいです。
- 警戒vigilance
- 攻撃してもタップしない能力。攻撃しつつ、返しのターンではブロックにも参加できます。
- 速攻haste
- 召喚酔いを無視して、戦場に出たターンからすぐ攻撃できる能力。赤の十八番です。
- 先制攻撃first strike
- 通常より先にダメージを与える能力。相手を先に倒せば、こちらは無傷で済みます。
- 接死deathtouch
- ダメージを1点でも与えれば相手クリーチャーを破壊できる能力。小さくても大型を討ち取れます。
- トランプルtrample
- ブロックされても、ブロッカーのタフネスを超えた分のダメージが相手プレイヤーに貫通する能力。緑の大型クリーチャーの定番です。
- 絆魂lifelink
- 与えたダメージと同じ点数だけ自分のライフが回復する能力。
- 到達reach
- 飛行クリーチャーをブロックできる能力。蜘蛛や弓兵が持っていることが多いです。
- 呪禁hexproof
- 対戦相手の呪文や能力の対象にならない能力。除去や妨害から身を守れます。
- 破壊不能indestructible
- 「破壊」されない能力。ダメージや破壊系の除去では倒れませんが、マイナス修整や追放には対抗できません。
その他のよく使う言葉
- トークンtoken
- 呪文や能力によって生み出される、カード本体ではないクリーチャーなどの駒。戦場を離れると消滅します。
- カウンター(目印)counter
- カードの上に置く目印。+1/+1カウンターならクリーチャーがその分大きくなります。「打ち消す」のカウンターとは別物なので文脈で判断しましょう。
- マナ総量mana value
- マナ・コストの合計値。
{2}{G} ならマナ総量3。「3マナのカード」という言い方はマナ総量のことです。
- 除去removal
- 相手のクリーチャーなどを破壊・追放して排除するカードの総称。1体を対象にする「単体除去」と、まとめて流す「全体除去」があります。
- ドローdraw
- カードを引くこと。手札が増えれば選択肢も増えるので、ドローできるカード(ドローソース)はどんなデッキでも重宝します。
- マナカーブmana curve
- デッキ内のカードをマナ総量ごとに並べた分布のこと。軽いカードから重いカードへ滑らかにつながるデッキは、毎ターンやることがあって安定します。
次のステップ
基本ルールがわかったら、実際にカードに触れてみるのが一番です。そして、いま紙のMTGでもっとも遊ばれている楽しみ方のひとつが、4人対戦の「統率者戦(EDH)」。ManaScope はその統率者戦のカード探しを日本語でお手伝いするサービスです。
カードを探してみる
条件で探す — 「3マナ以下の全体除去」「飛行を持つクリーチャー」のように、日本語のまま入力して検索できます。覚えたての用語を試すのにもどうぞ。